経営改善や事業再生を仕事にすると、大変なことも多いでしょう。
特に、経営者にとって耳の痛いことを伝えなければならない場面では、
その大変さが際立つのではないでしょうか。
そうした場面では、伝える側に「人間力」が求められると思います。
では、「人間力」とは何でしょうか。
それは、対話力、傾聴力、想像力といった要素がその基盤になると考えています。
さらに大切なのは、
相手に対して興味(関心)と敬意を持つこと、
そして自分自身に覚悟があるかどうかです。
これらの総合力が試される場面が多いのではないかと思います。
以前、経営改善や事業再生の支援者に必要な力として、次の言葉を聞いたことがあります。
「人格×知識×経験×情熱」です。
この言葉は掛け算で表されていて、
どれか一つでも0やマイナスがあると答えもそれに応じた形になってしまいます。
どれも欠かせない重要な要素です。
では、「人間力」はどうすれば高めることができるのでしょうか。
方法はさまざまですが、誰にでもすぐに実践できることの一つは
「読書」ではないかと考えます。
本を読むことは、他者の意見を聞くことに他なりません。
昨今、スマホばかりを見て本を読まない人が増えているようですが、
たまには、スマホから離れて本を手に取ってみるのはいかがでしょうか。
また、本を買う際には、インターネットなどであらかじめ決めた本を買うのではなく、
本屋さんでの偶然の出会いも大切にしてほしいと思います。
平積みされた本を見て、自分のアンテナを高く張り、興味を持って、「センス」を磨くのです。
日頃の仕事をする上でも「センス」は非常大切です。
例えば、決算書を見たときに感じるちょっとした違和感、
稟議書を書きながら感じる小さな疑問や違和感、
それらを感じとれるかどうかは、仕事における重要なスキルです。
アンテナを高く張り、センスを磨き、人間力を高めるためにも、「読書」はおすすめです。
「読書」によって、日々の努力や学びが、確実に自分の成長に繋がるのではないでしょうか。